「ユリイカ」

IMG_0866 作家の竹西寛子さんから「ユリイカ」の3月、4月号をいただいた。3月号はとりわけ「少年サンデー」の特集号で、表紙だけでもひと目をひく。はてさて、いったい何だろうと開いてびっくり。竹西さんの連載エッセイ「耳目抄」で二度にわたり、『物語岩波書店百年史』第1巻を取り上げていただいていたのである。3月号では、青梅に行かれ、印刷の精興社を訪問された話から始まって、本でとりあげた岩波書店と精興社のやりとりについて言及。4月号では、本自体に温かい評価を与えてくれている。竹西さんはいうまでもなく現役作家ではもっとも端正な文章家。『管絃祭』を初めとする数々の作品やエッセイは「国語」の教科書に取り上げられてもきた。広島での被爆体験に基づきながら、「ヒロシマ」を語ることのむずかしさを身をもって語ってきた書き手である。そういう著者に「ありふれぬ好著」と書かれたことを素直に喜びたい。ありがとうございました。

春の果物

IMG_0827昨日、函南で買った静岡のいちご。4パック、1400円なら安いですよね。しかも、一般的に市場に出回っているのは熟する前に出荷したもの。それとは違い、これは完熟になったのを朝採りしてきたものとのことで、甘くて濃厚でした。毎年、この時期になると、酪農王国オラッチェで同じイチゴ農家の人が箱売りをしています。周辺は見渡すかぎりの里山。近くの山からハングライダーを飛ばして、着陸する目的地もすぐそばです。このオラッチェ牧場で週末に開かれる朝市が我が家の野菜の買い出し先。神尾ファームを初めとする農家のみなさんからおいしい野菜や山菜をいただいています。さて、このいちご、車に積み込んだだけで、もうその香りが充満。帰ってすぐに1パックを完食してしまいました。 

「斎藤茂吉 異形の短歌」

IMG_0016 品田悦一さんの『斎藤茂吉 異形の短歌』を拝読。たしかに茂吉短歌はふつうではない。中野重治も書いていたけれど、茂吉にあるわかりにくさというのは尋常ではない。中野が言及していたのは、茂吉の批評もふくめてであったけれど、品田さんは短歌という創作においても、「たまらなく変」だという。万葉集以来の語彙や文法という従来の理解にも品田さんは厳しく切り込み、茂吉流の改変がなされていることを指摘している。教科書に掲載されていく経緯などもあらためて浮き彫りにされた。ですます調の平易な文体でながらも、刺戟の多い好著だと思う。
 このあいだの日本マスコミ学会のときも短歌の話題が出た。岩波茂雄もそうだけど、角川源義にしても短歌についての関心が深い。アララギ派を支援し続けた岩波書店はその内部から佐藤佐太郎のような歌人を出してもいる。角川もまた春樹はじめ歌人を輩出した。佐藤卓己氏に言わせると、三井甲之、蓑田胸喜も歌人であり、和歌・短歌のネットワークは思った以上にイデオロギーを越えた人のつながりをもたらしているかもしれないとのこと。
 短歌の解釈ということとはべつに、和歌・短歌の社会学や文化史的な考察を誰かやってくれないだろうか。 

桜の季節

画像1東京泊まりの翌日が大雨。今朝、起きてみたら、3日前まで数輪だった庭の桜がこんなに満開になってました。気づかずにごめん。赤い熱海桜はもう散りましたが、ソメイヨシノまでの一時期が我が家の桜の開花期。このあと風で早く散らされなければ、さくらんぼの実を結びます。大粒ではないけれど、甘くて果汁の多いさくらんぼ。昨日のような大雨大風が少ないことを祈りたい。
さて今日は大学で入学手続き状況を確認。ふたつほど会議をこなして帰宅。久しぶりに家で食事です。このまま平穏に週末が過ぎるといいな。

ドキュメンタリー映画祭ふたたび

ドキュメンタリー映画祭2014_ページ_1ドキュメンタリー映画祭2014_ページ_2 今年も下高井戸シネマで開催されるドキュメンタリー映画祭の季節となりました。飯田光代さんの主宰する「優れたドキュメンタリー映画を観る会」の第30回目の映画祭となります。そのチラシがこれです。
 4月18日が公開前夜祭。この日はこの間、大阪の精肉店の家族を描いて評価の高い纐纈あや監督の「ある精肉店のはなし」が特別上映されます。その翌日から狭山事件の被告・石川一雄氏とその妻を追った金聖雄監督の「SAYAMA みえない手錠をはずすまで」 、ノンフィクション作家上野英信と炭坑離職者の行方をたどった岡村淳監督の「消えた炭坑離職者を追って サンパウロ編」など11本が上映されます。ぜひ足をお運びください。
 しかし、それにしても飯田さんによるこの映画祭、今年で15年になります。世田谷経堂の自称「一介のおかみさん」だった飯田さんが15年持続したこのドキュメンタリー映画祭、関わってきた人々にも歴史があるでしょうが、飯田さんの15年も重いですね。飯田さん自身をめぐって記録映画がほしいくらいです。ぼくもまず18日の公開前夜祭にはかけつけます。
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