51kG9Vm6maL._SL500_AA300_岩波文庫の「日本近代短篇小説選」シリーズの昭和篇第3巻が出ました。1952年から69年にかけて書かれた短篇のアンソロジーで、今回は小島信夫「小銃」に始まり、吉行淳之介「驟雨」、幸田文「黒い裾」、庄野潤三「結婚」、中野重治「萩のもんかきや」、円地文子「二世の縁拾遺」、花田清輝「群猿図」、富士正晴「帝国軍隊に於ける学習・序」、山川方夫「夏の葬列」、島尾敏雄「出発は遂に訪れず」、埴谷雄高「闇のなかの黒い馬」、深沢七郎「無妙記」、三島由紀夫「蘭陵王」の13篇を収めています。それぞれ知られた短篇ではありますが、こうして一堂に会するとなかなか面白い組み合わせになりました。ぼくの解説も少し長くなっていますが、ぜひご覧下さい。