この2ヶ月ほど、まったく庭の手入れが出来なかったので、久しぶりに作業にとりかかる。まず枯れたヘチマとゴーヤのネットをとりはらう。長さ50センチ、太さ10センチほどのヘチマが4本も放置されたままだった。もう食べることはできないだろうが、何か使えないか。ついで伸び放題になってしまったランタナを剪定。あいだにセルバチというルッコラの野生種が雑草のように生えているので、これも抜いて除去。若い葉はサラダにぴったりなのだが、もはや繊維が固くて食用に向かない。アスパラガスも枯れたので、これは根元から切って、上は捨てる。レモングラスも生い茂っていたので根元から切り取り、こちらは乾燥させてハーブティーの原料へ。赤ジソ、青ジソも種も散ったあとなので抜いておく。百合も種のさやが開いていたので、周囲にまき散らした上で除去。最後に、ヤマトイモの蔓の状態を確認し、掘り出しを開始。今年は種芋を植えるときにかなり掘り返して、石を除いておいたので、大きな芋になっている。手のひらサイズのものを4つほど収穫。このあたりで、もう腰も背中もパンパンになる。うなり声をあげて伸びをし、もうひとふんばりと、買ってあった藤色水菜やレタス、エンダイブの苗を植える。冬を迎えはするけれど、熱海の寒さはそれほどでもない。冬の間の朝食用である。

2時間びっしり働いて、もうくたくた。夏の猛暑で菜園の作業をさぼりがちだったのに加え、9月以降はそれどころではなかったから、すっかり体もなまってしまった。寒肥を与えたいが、それは次回とする。収穫物を家の中に入れて、風呂に入る。あがってからヘチマの処理。ネットでヘチマたわしの作り方をチェックし、適当な長さにカットしてからパスタ鍋で煮るという方法をとってみる。かなりの大きさなので1回ではむずかしかったが、2回目からは皮むきをしてから煮込む。すると実も種も流れだし、たちまちのうちに繊維だけになる。たわしの原型を作って乾燥させたら完成。煮込んでいた同居人が大声を出したので、飛んでいってみると、ヘチマを煮込んだお湯を捨てたところ、流しの排水口の汚れやぬめりが見事に溶けていき、新品のようになったという。見てみるとステンレスの流しもぴかぴかで、どういうことかと首をかしげたくなるほど。驚くべし、ヘチマ効果。来年はナーベラー料理だけでなく、ヘチマ水やヘチマたわしを最初から頭に入れておくことにする。ゴーヤを育てている人は多いだろうけれど、これならヘチマはもっと活用しがいがありそうですよ。