フランス版アニメーション映画「ペルセポリス」をようやくDVDで見ました。マルジャン・サトラピの「グラフィックノベル」(つまりストーリー漫画ですよね)を本人とイラストレーターのヴァンサン・パロノーの共同監督。マルジャン自身の自伝をもとにしたお話だけれど、イランのパーレヴィ王朝時代からイスラム革命とその後の激動を描き、自由を求めてフランスに移民した女性の視点でとらえられています。イランの歴史とそのなかで生きる人々の葛藤や苦悩がよく分かるようになっているけど、それよりもアニメとしての表現が何よりも生き生きしていて魅力的なのがいい。自由を視覚的にどう表現するかという課題を、ストーリーではなく映像の動きや接続のなかで描いていてすっかり感心しました。もちろん、イランの王族の血をひくブルジョワ娘の亡命譚なのだけど、ヨーロッパにとけ込めず、イランに居場所を見つけられなかったものたちの孤独がひりひりと伝わってくる。一見をおすすめします。