昨年度から日大文理の理系の学科がセンター入試に参加した。そのため文理学部もセンター入試会場に。一年前はサバティカル中だったんどえ、金子さんや小平さんたちが奮闘したとのことだが、今年からは国文など人文系学科も参入。復帰したぼくも、試験監督などの仕事にかりだされた。暮れから年明けに学内の関係者への二回にわたる説明会があり、この日が本番。なにしろ試験監督マニュアルだけで150ページの大冊で、学校ごとにもっとくわしいQ&Aが用意されて配布されている。それらをすべて読んでおかなければならない。初めてのおつかいならぬ、初めてのセンター入試体験だったけれど、これが実になんとも。各自の時計を秒針まで合わせることから始まり、「オーシャンズ11」か何かのような気分。受験生に対しては、マニュアルで決められた以外の発言をしてはいけないし、アドリブも許されない。受験生の病気や苦情、質問などのアクシデントに対する指示も細かく決められているのだが、いくら細かく決めたって、細部の違いはそのつど監督の判断になるのだが、その柔軟性を許さないシステムになっている。何も出来ない、何も言えない、奴隷のような5時間でした。朝8時集合で、終了が18時過ぎ。過酷な10時間労働でした。受験生にとっても、異様な2日間。これで人生が決まる……わけがないよな。しかし、センター入試という制度、やはり問題が多いのではないでしょうか。幸か不幸か、センター入試参入によって、文理学部の受験生は増加し、国文学科もセンター入試に一般入試の志願者を合わせると、すでに昨年比の150%以上になっています。まだ出願期間があるので、200%を超えそうなのですが、これはダブルで出願している可能性もあり、必ずしも額面通り受け取れません。そうした受験生確保に短期的には結びつくのでしょうが、これによる画一化・一元化を避けられないのがしゃくの種です。さそくセンター入試を超えた次なる策を検討しはじめるべきでしょうね。