先日、大学院生たちの学術発表会を開いたのですが、修士の院生たちの発表がもりあがらない。原因を考えるに、小説なら小説のテキストをきっちり読み込んで、解釈を展開することができないためとしか思えない。このまま放置しても自主改善の可能性が低いと見て、徹底指導に乗り出すことになりました。テキストの全体を見渡しながら、重箱の隅をつつくようにテキストの細部をおさえ、さまざまなコードを想定しながら解釈を編み出す方法を考えていくこと。それを院生たちが論文化しようというテキストを材料にして、いわば読み比べを行う。名づけて「重箱道場」。ほんとに重箱の隅だけつつくようになったらお終いだけど、全体と細部をつなぎあわせるように出来なければ、そもそも中高の「国語」の先生だってつとまらない。研究者養成というよりも、すぐれた教員になるため、教材研究にあたって教師用指導書の原稿ぐらい書けるようになってほしいというのが当面の目標です。不定期ですが、院生をきたえなおす機会にしていきます。鬼教師へ変身!