高円寺にいるときはできるかぎり週に一度は「旅の途中」でラーメンを食べる。以前にお店は紹介したことがあったけれど、この1年ほどは毎回、ラーメンとともに「あぶりチャーシュー」を頼む。ラーメンにも入るチャーシューをあぶって、ほんの少しのタレと刻みネギがのるのだが、これがのけぞるぐらい美味しい。最初、食べたとき、思わず声をあげてしまった。ただでさえここのチャーシューは肉厚でやわらかく、しかも脂っこくないのでうまいのだけれど、あぶったら香ばしさがついてさらに絶妙になった。もはやこれを頼まないときはない。主人にいわせると、なかにはあぶりチャーシューとライスだけを注文する客もいるそうだ。
ただ、今日書くのはそれだけではなく、ここの季節ごとに変わるラーメンのこと。豆乳の入った白いラーメンを出したり、毎回いろいろな味に挑戦しているが、この秋は「和(なごみ)のラーメン」ということで、なんとスープのぬるいラーメンに挑んだという。さすがにお客さんの反応も賛否両論で、自分では自信があるが、必ず好みに合うかどうかは断言できないと言う。ならばと注文してみた。するとスープはもちろん熱々なのだが、麺をゆでた後いったん冷水でひやして、さめるようになっている。それに具材が冬瓜や鶏そぼろを煮込んだもので、これも冷たい。最後に白髪ネギをのせて熱い油をたらす。食べてみると、たしかに熱いスープはだいぶぬるくなっているが、めちゃくちゃ美味しい。とりわけ煮込んでおでんの大根のようになっている冬瓜の食感がよく、麺といっしょに食べるとさらにうまい。ラーメンは熱いものという先入観さえはずしてしまえば、これもけっこういけるんですね。猫舌なのにラーメン好きというひとが意外にたくさんいますが、そういうひとにはぜひおすすめですし、そうでなくてもラーメンに関する固定観念が変わります。なお、和のラーメンは1日限定7〜8食だそうです。
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肉厚の炙りチャーシューがどんな味か、見た目はどうかと思い巡らし、きっとイメージどおりのものと確信し、時間のあるときに行ってみたいと思います。
しかし、"ぬるい"ラーメンとは珍しいですね。
ここに異動する前は、お茶の水に勤務していました。駅至近に朝だけやる10人も入れないような狭い間口の立ち食いそば屋があり、客の9割が常連さんで私もそのうちのひとりでした。
あるとき、歯痛で神経が冷たいもの温かいものに過敏になっていたとき、いつもどおりたぬきそばを注文したら、そばを茹でた後冷水にさらしてから、温かいつゆをかけて出してくれました。それは絶妙な温度、冷水にさらしたので適度な歯ごたえのそば。歯痛であることをひと言も言ってないのに、「どうだ!それなら歯にしみないだろ!」と頑固おやじ。客の顔色やいつもと違う言動を見ているんだなと、その心遣いに感謝したことを「"ぬるい"ラーメン」で思い出しました。以後それは私だけの定番になったことは言うまでもありません。
"ぬるい"そば、どこかでご賞味してみてください。
長文・乱文で失礼いたしました。