IMG_0609『岩波講座日本の思想 第二巻』が出ました。この巻は「場と器 思想の記録と伝達」というテーマになっています。ここに「ジャーナリズムの変容と文学的『知』の配置──田川大吉郎と中里介山をめぐって」という原稿を書きました。都新聞社のジャーナリスト田川大吉郎と同紙に『大菩薩峠』を連載した小説家中里介山の交流と相互のポジション、大正期のジャーナリズムの変容にともなう変化を追いかけてみました。この巻は佐藤弘夫さんが編者で、「記録される思想/流通する思想」という巻頭論文を書かれています。文学関係では、大澤聡さんの「大衆化する思想メディア」も収録されています。自分の書いたものなどは「日本の思想」というコンセプトにマッチしているのかどうか、いささか懸念はありますが、「日本」という名称も、「の」という助詞の意味するところも微妙ですし、何をもって「思想」とするのかという問い直しもふくんだ講座なので、こうした具体的なケーススタディもありかなと思っています。